Xでこんな投稿を見ました。
Cortex Code CLIがアップデート。dbtとAirflowに統合。Snowflake外のデータ引き込みが可能で、CLIエージェントとのチャットでパイプライン修正、最適化、コード高速化を実現。スタンドアロンサブスクリプションでSnowflakeアカウント不要。
2026年2月にGA(一般提供)になったばかり。dbt連携できるなら普段の仕事に使えるかもしれない。触ってみました。
インストール
インストールは1コマンドです。
curl -LsS https://ai.snowflake.com/static/cc-scripts/install.sh | sh
初期設定でSnowflakeアカウントへの接続を設定します。驚いたのは、 Snowflakeアカウントがなくても使えるスタンドアロン版 があること。BigQueryなど他のDWHをメインで使っている人でも試せます。
基本操作: 自然言語でSQLを書く
実際に試してみました。
「売上データを月別に集計して」 と入力すると、テーブル構造を読み取って適切なSQLが生成されます。カラム名が日本語でも、コンテキストを理解して正しく集計してくれる。
「去年と今年の比較を出して」 も試しました。年度の判定ロジックも含めたSQLを生成してくれる。ただし、会計年度が4月始まりの場合など、日本企業特有の事情はまだ自分で補足が必要です。
「このテーブルのカラムを説明して」 と聞くと、データディクショナリ的にカラムの意味を推測して説明してくれます。これはメタデータが整理されていないデータベースの理解に便利。
精度については、単純な集計クエリはほぼ正確。複雑なJOINが必要なクエリになると、まだ手動で修正が必要な場面がありました。
dbt連携を試す
普段BigQuery + dbtでやっていることを、Cortex Code CLI経由でも試してみました。
dbtプロジェクトのコンテキストを読み取ってくれるので、「このモデルのテストを追加して」と指示すると、既存のモデル構造を理解したうえでテストコードを生成してくれます。
Airflowとの統合も進んでいて、パイプラインの修正や最適化を自然言語で指示できるようになっています。「このDAGの実行順序を最適化して」のような指示が通る。
「あ、これはお客さんのデータ加工フローの設計に使えるかも」と思った瞬間がありました。エンジニアが設計を考えるとき、CLIに壁打ちしながら構造を決められる。
良かった点・微妙だった点
良かった点
- SQLを書かずにデータの中身を確認できる。探索的にデータを見るときに便利
- dbtプロジェクトのコンテキストを理解してくれる
- エラーメッセージの説明と修正提案が自然。「このエラーはNULL値が原因」のように教えてくれる
- ガバナンス(権限管理)が維持されたまま操作できる
微妙だった点
- 複雑なJOINが必要なクエリはまだ精度が低い。3テーブル以上のJOINだと怪しくなる
- 「何を聞けばいいか」がわからない人には結局難しい。ツールは手段を提供するが、問いを立てるのは人間
- レスポンス速度は体感で2〜5秒。インタラクティブに使うにはぎりぎり許容範囲
現場だとどうなるか
お客さんの現場でよく聞く「毎回エンジニアに依頼しないとデータが見られない」問題。Cortex Code CLIがあれば、経営企画の人が自分でデータを見られるようになる可能性はあります。
ただし、 「何を見るべきか」を決めるのは人間の仕事 です。ツールが解決するのは「見る手段」であって、「何を見るべきか」という問いは人間が考えるしかない。
テラバイト級のデータでも自然言語で分析できる時代は確実に来ています。でも「何を聞くか」が一番大事、というのは変わらない。
まとめ
- Cortex Code CLIは「SQLを書けない人がデータに触れる入口」として有望
- dbt連携ができるのは、既にdbtを使っているチームには嬉しい
- まだ完璧ではないが、進化のスピードが速い
- 次の記事では、Snowflakeの「やり直せる機能」(Time Travel / Cloning)を試してみます